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理学療法

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子どもの理学療法(PT:Physical Therapy)とは

子どもの理学療法の対象は、脳性麻痺、染色体異常、神経筋疾患、協調運動障害などの小児期の様々な疾患やけがなど多岐にわたります。

理学療法では、運動発達の遅れや「身体が動かしにくい」などの困り事に応じて、様々な場面で発達のサポートを行います。
お子さんの発達状態に合わせて、評価・分析を行い、方針を立てて姿勢や運動への介入を行います。

遊びの中には発達に必要な要素がたくさん含まれているため、おもちゃや遊具を用いてお子さんひとりひとりの特徴に合わせ、興味がわくような理学療法プログラムを立てます。

成長、発達に伴って生じうる心身の問題に早期に対応し、より充実した日常生活を送ることができるように家庭や地域社会生活も含めて支援していきます。

当センターの理学療法について

当センターの理学療法室には、三次元動作解析装置・床反力計、筋力測定器、重心動揺・足圧測定器、体組成計などの機器があり客観的な機能・動作評価、分析が可能です。
また、たくさんのおもちゃ、運動遊具があり、楽しくリハビリできる環境や明るい雰囲気を整えています。

理学療法では、乳幼児期から成人期を対象に、発達の経過や身体特性に合わせた運動発達・姿勢適応・環境調整など、ライフステージに応じて適切な客観的評価を行い、個々の状態に合わせたリハビリテーションを提供しています。

整形外科的に手術の必要なケースへの対応については特に、三次元動作解析を用いて手術前後の客観的評価から方針・プログラムを立て、運動機能の向上を図ります。
発達の視点を取り入れ、感覚面や認知面など総合的な解釈をもってアプローチし、また、作業療法、言語聴覚療法、他部門と情報共有して協働して支援します。

自宅でも取り組むことのできるリハビリメニューを提案し、成長に応じて見通しをもった継続した支援を行います。

「できないこと」「むずかしいこと」が減り、「できた」という成功体験を積み重ねていくことで日常生活への自信がつくようにサポートします。

どんなことをやっているの?

ひとりひとりの発達段階、特徴に合わせた活動を行います。

関わりかた

普段の抱っこの仕方、寝返り方法など自宅でもできる介入の方法を提案します。
どんなおもちゃで、どんな遊び方をすると発達を促しやすいかをお伝えします。

写真:抱っこの仕方
写真:寝返り方法

おもちゃ

今の発達段階、これからの運動発達を見据えたおもちゃの選び方、遊び方を提案します。

写真:おもちゃ
写真:おもちゃ

バランス

重心の移動に対して身体各関節が協調して動くことで様々な場面でバランスをとることができるようになります。
楽しみながら促すためにバランスボールを使用することもあります。

写真:バランス

歩行

写真:歩行

歩くときに手の支えが必要なときは平行棒や歩行補助具をつかいます。平行棒は大小あり、身長に合わせて使います。
杖や歩行器などの歩行補助具を使用し、お子さんに合わせて歩行・移動能力を高めます。

協調運動

協調運動とは複数の動きをまとめて行うことを指します。
例えば、風船バドミントンでは、風船を見る、目で追う、重心が移動する、タイミングよく適切な高さに手を伸ばす、打つなど、協調的に体を動かすことにつながります。

写真:協調運動

応用歩行

写真:応用歩行

応用歩行とは凸凹道や段差、狭い道など物理的な環境に応じた歩行を指し、安全に日常生活を過ごすために必要です。
楽しみながらできるように様々な大きさ、形の器具を使用してコースを作り行うこともあります。
足元だけでなく周囲に注意を向けることも必要になります。

できるようになりたいこと

「できるようになりたいこと」に対しては必要な要素を分析して段階的にアプローチします。
「自転車に乗れるようになりたい」場合、必要な運動練習の他に、前輪が二輪になった三輪自転車を用いて、連続した駆動や安定した走行の感覚をつかめるように促します。

写真:三輪自転車

評価

理学療法では、たくさんの理学療法評価の中から、疾患や特徴に合わせた評価を行います。
評価自体はどれも痛くないものですので安心して受けることができます。
評価結果をわかりやすくお伝えし、どこが上手になってきているか、次にどんなことに取り組むとよいのかをご本人・保護者の方々と共有します。
筋力測定や運動評価などたくさんの評価をおこなっておりますので、評価の一部を紹介します。

関節可動域検査

上肢・体幹・下肢の関節がどのくらい動くのかを測ります。
動く範囲が小さい時は、運動を阻害している原因を調べます。

写真:関節可動域検査

体圧分布測定

写真:体圧分布測定

座ったときに、どこに体重がかかって負担になっているか、視覚的に確認することができます。
結果をみながら、負担の少ない姿勢を提案します。

三次元動作解析

10台のカメラを使い、立つ・歩く様子を3Dで計測します。
どの関節がどれくらい動いているかをみることができるので、立ち方・歩き方の特徴を調べることができます。

写真:三次元動作解析

体組成測定

写真:体組成測定

体を構成する基本成分である体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪を定量的に分析します。身体がバランスよく発達しているかなどの分析を行います。

車椅子

シーティング外来

週1回シーティング外来を行っています。
ご本人・保護者立ち合いのもと医師・理学療法士・作業療法士と製作業者で協働し、車椅子、姿勢保持装置、歩行器などの作製を検討します。
作製には医師の診察が必要のため、ご相談ください。

写真:シーティング

理学療法室の紹介

理学療法室はフローリングスペースとじゅうたんスペースがあります。

のびのびと運動ができる広々とした空間になっています。
じゅうたんはクッション性があり足に優しく安定性の高いものを使用しています。
バランスボールや、ブランコ、滑り台などの大きな器具も用意しています。

写真:理学療法室
写真:理学療法室おもちゃ棚

たくさんのおもちゃ、様々な素材のクッション、大小マットが準備しています。
小さなお子さんだけではなく、大きなお兄さん、お姉さんも楽しめる用具もあります。

フローリング部分も広々としています。
階段や平行棒など、子どもから大人まで使用できる器具を設置しています。

理学療法室
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